左京民商のインターネット・ホームページ活用のための初歩講座
インターネットを商売に活かすためのインターネット活用講座
第3回 2005年5月24日(火)午後7時〜9時
第3回 インターネットショップの実力を知る
−【実例から学ぶ】:オークションサイトでショップをスタート
−「早くて安くて使いやすい」インターネットショップの実力と購買行動
今回のねらい
インターネット上にお店を開く場合に、どういうホームページを作ったらよいのか、どのような機能が必要なのか、を学ぶために、代表的なインターネットショップの中から、優れている点、参考にすべき点などを学ぶ。
また、ショップをスタートさせる場合、オークションなどのリスクの少ない(資本投資も少ない)で商売をスタートした事例が出てきているから、欲張らずに手堅くはじめるノウハウを学ぶ。
Amazonはどう優れているのか
Amazon.co.jpをみてみよう
- ● http://www.amazon.co.jp/
- 一例として、Amazon の ホーム&キッチン: T-FAL アマラル ニューインスピレーション フライパン 20cm (203029)を見てみると。
オンラインショップのスタンダード(標準)になってきている。
- スタートはオンライン書店−直ぐに本が届く。
本は取り次ぎ制→注文しても直ぐに届かない(書店になければ)
基本的に値引きがない。
- ワンクリックで買い物ができる。
- ショッピングカート(買い物かご)システム
- マイストア:自分用のトップページが用意される
(一度買い物をすると、次にアクセスしたときに自分用の「トップページ」が表示される)
- 簡単な支払い、安い価格、豊富な品揃え。
- 規格化されたもの(本、CD、DVD....などなど)ならどこで買っても品質は同じ
△当たり前でなかったものを「当たり前」にしたのがamazon
お客のニーズに徹底して応える機能が優れている
- すぐに買い物が出来るし、2回目以降の買い物がし易い
登録しておけば買い物のたびにフォームに必要事項を入力しなくてもすむ
- あわせて欲しそうなもの(気になりそうなもの)を提案してくる:個人ごとに商品提案
お客の購買習慣を分析し、ウェブ・ショッピング体験を個人の好みに合わせて調整する
- 「カスタマーレビュー」(ユーザの口コミ情報)がある
・買い物をした客に製品レビューを書くよう促す機能
・レビューすることで特典が付加される
- 価格(値引きも含め)、商品の詳細、発送可能時期などが、最初に明示される
- 1500円以上で送料無料、支払い方法が多様
- ギフトカード(500円金券など)の還元がある
- メールマガジンなどで、興味関心がありそうな商品の案内が来る。
- 取扱商品の対象範囲を拡大
・家電やエレクトロニクス製品、ホーム&キッチン、ソフトウェア、おもちゃ&ホビー
・マーケットプレース(中古市場、フリーマーケット)
△これらは、実際のビジネス(小売だけでなく)において必要な要素
・個人ではこんなシステムは作ることはできないが、店主がそのつもりになれば、手作業でも出来るサービス。
アソシエイト・プログラム(amazonの協力店制度)
- amazonの商品とデータベースを使って、お店を出すことができる。例えば、以下のような例。
あまなつ.com (http://amanatu.com/)
amazonの商品をもとに、見せ方、検索の仕方で売るお店(手数料を稼ぐ)
- いろんなサイトで、amazonの本などの宣伝が、さり気なく盛り込まれている。
例えば、朝日新聞のBOOKのページ(http://book.asahi.com/)
△ホームページを頑張ってつくり、初期投資なしに、amazonのデータを使ってお店を開くこともできる。
【実例から学ぶ】:オークション起業で会社を設立した例
主なオークションサイト
- Yahoo オークション (http://auctions.yahoo.co.jp/)
- bidders (http://www.bidders.co.jp/)
- 楽天フリマ (http://furima.rakuten.co.jp/)
- eBey (http://www.ebay.com/ 英語)
こういう情報を活かす
- △オークション統計ページ(仮) (http://www.aucfan.com/)
出品数: http://www.aucfan.com/site_count.html
- カテゴリ別詳細データでは、Yahooオークションの過去の落札データを知ることが出来る
・どのカテゴリが出品数が多いか
・どのような商品が多く取引されているか
・売れ筋(妥当な)の価格はいくらか
- 実際のyahooの出品画面も保存されている。
・出品の仕方なども参考になる。
例えば、こういうステップで
- 相場を調べる(落札、出品など)。
- 売れ筋を調べる。
- 時期や商品説明の実際を見てみる。
- 自分お手持ちの商材を探ってみる。
- テスト出品をしてみる。
- 少しずつ出品しながら、ノウハウを学ぶ。
オークション起業の実例
誰でもできるオークション支援サイト(http://www.halfwest.com/)
代表:KAZUさん(44歳・元会社員、 現在は有限会社 ハーフウエスト 代表取締役) 開業:2000年2月
売れ筋商品はフリマで発掘!
KAZUさんはふとしたきっかけで、ネットオークションに「ハマってしまった」ビジネスマン。本業のかたわら、年間で粗利500万円を稼ぎ出しています。パワーセラーへの道のりはどのようなものだったのでしょうか。
―現在、どんなサイトで、どんな商品を出品していますか?
ヤフー、ビッダーズ、楽天、eBay(アメリカ)で、、婦人服を出品しています。主力商品は、ヤングレディースのワンピースやスカートなどです。
―仕入れは先はどんなところですか?
全体の8割はフリーマーケット。あとはブティックやデパートのセール品、アウトレットなどが多いですね。ときにはアメリカの問屋からも仕入れることもあります。
―商品撮影のコツはあるのでしょうか
写真はもっとも大切な要素のひとつです。私の場合、自宅のリビングの窓ぎわで撮影をおこない、採光に気を配っています。家具も撮影スペースが確保できるよう、どけてあるくらいです。
―商品説明文を書くときに気をつけている点はありますか
HTMLタグを使った表形式にして、見やすくするようにしています。また、商品の傷みなどの欠点は必ず明記します。
―ビッダーズ、楽天、eBayなどは、それぞれ出品のコツが違うのでしょうか
楽天は主婦の利用が多いので、雑貨やごく普通の日常着が中心。これに対し、ビッダーズはブランド品です。また、eBayには日本的な雰囲気が色濃いものを出しています。送料がかかるので、日本からの出品はかなり嫌われます。日本らしさのある、オリエンタルな感じの商品を出品するようにしています。
―オークションにおけるタブーやリスクはどんなことでしょうか
リスクはほとんどありませんが、同じ商品を続けて出すと落札金額はすぐに下がってしまいます。したがって、よほどの流行品でない限り、問屋からまとめて同じ商品を仕入れるのは危険が大きいと思います。
―成功の秘訣は、ズバリなんでしょうか?
「売るためのテクニック」ももちろん必要ですが、大切なのは「売れる商品」をいかに探すか、ではないでしょうか。そのためにも、ジャンルは特化したほうが有利だと思います。フリーマーケットや商店街のブティック、量販店の服は、いってみればどこにでもある普通の服にすぎません。しかし、その中でも高く売れる服を選び、高く売れる方法で売れば、オークションで成功することは可能なのです。
「たんすの肥やし」が売れた!
―ネットオークションを始めたきっかけをお聞かせください
初めての出品は4年以上前のこと。まだ、それほどネットオークション人口がいなかった頃です。ネットサーフィンをしていてヤフーオークションを覗いているうちに、ふと「結構、中古の服があるんだな」と気づいたんです。
ちょうど妻は、着なくなった新品同様の服を山のように持っていました。そこで、「どうせタダで捨てるのなら出品してみよう」と彼女をけしかけたんです。5着ほど出したところ、驚いたことに全て1回で落札されてしまいました。「案外、簡単に売れるんだなあ」という驚きとともに、「ひょっとしたら、これはビジネスチャンスにつながるのでは」と胸がわくわくしてきたのを覚えています。
仕入れは、店頭の在庫処分品、フリーマーケット
―その後、奥さまの服を売り始めたのですか
しばらくは続けていました。そろそろ在庫も尽きた頃のこと、妻の買い物に付き合って、ブティックへ出かけたんです。このとき店頭のワゴンに500円均一のスカートが山積みされているのに目がとまりました。「結構、おしゃれじゃない」というので早速、一着を購入。出品してみたところ、1500円で落札。素材、デザインともに、それなりに高級感があったのでしょう。
こうして数ヵ月間はセール品を探しては出品していましたが、やがて「フリーマーケット」という穴場を発見!以後、フリーマーケットは重要な仕入先に。売上は好調です。スタートして半年後には、月商10万円を超えるようになりました。
―「オークション起業」を提唱されていますが、きっかけはなんだったのですか?
「オークション・ビジネスをすれば大儲けできる」といった趣旨の本やサイトを見かけるたびに、もっと手堅く確実な成功ノウハウが必要なのでは、と考えていました。そこで、ホームページを立ち上げ、ノウハウを公開することにしたのです。
―具体的にどのような情報を提供していますか
基本的な出品ノウハウや撮影方法、画像処理方法などです。商品説明のフォームや、使えるHTMLタグも用意しました。幸い好評をいただき、アクセス数も多かったので、今年7月にはメルマガも創刊。新作ランキングビジネス部門で1位を獲得しています。購読者数はすでに7000人超。
9月には、著書「オークション起業講座 〜服の販売でパワーセーラーになる」を自費発行しました。ここでは、取引の管理方法や、フリーマーケット、リサイクルショップ、セール会場といった仕入れルートについての情報、リピーターの囲い込みなど、さらに詳細で役立つ情報を盛り込んでいます。
―今後はどのような活動をおこなう予定ですか
すでにコンサルティングやセミナーの依頼もありますので、これからもおおいに、「オークション起業」を広めてゆきたいと考えています。オークションは、自分の腕と才覚で売り上げを伸ばしていける世界。仕事のスタイルも自由なので、ビジネスマンの週末起業にはうってつけではないでしょうか。
(参考:All about Japan の記事)
商品がある場合(実店舗で営業している場合)には、まず、在庫品やセールス品から
- ・実店舗がある場合は、オークションでも有利。
- ・落札時刻をうまく設定すれば、1日2〜3回、メールをチェックするだけで対応は可能に。
- ・面倒くさがらずに手堅く、こまめにやるかどうか。
- ・そこから得られる情報 −売れ筋や「お宝」(こんなものが売れるのか..)、ほかの出品商品の事例なども実際の商売に活かせる。
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